「退職所得の源泉徴収票って何?」「もらった覚えがないけど必要?」「なくしたらどうすればいい?」

結論から言うと、退職所得の源泉徴収票は、退職金を受け取った人に会社が必ず発行する書類です。 ローン審査や確定申告で必要になる場面があるため、大切に保管しておく必要があります。

※本記事は2026年9月時点の一般的な制度の解説です。手続きの詳細は勤務先の人事・総務部門や税務署にご確認ください。


退職所得の源泉徴収票とは

「退職所得の源泉徴収票」は、退職金を受け取った際に、会社が発行する法定の書類です。給与の源泉徴収票とは別のもので、以下の内容が記載されています。

記載内容 内容
支払いを受けた退職手当等の金額 受け取った退職金の総額
勤続年数 退職所得控除の計算に使った勤続年数
源泉徴収税額 退職金から天引きされた所得税・復興特別所得税の額
退職所得控除額 非課税となった控除額

退職金の計算方法・控除額については薬剤師の退職金にかかる税金はいくら?手取り額の計算方法で詳しく解説しています。


いつ・どうやってもらえる?

会社は、退職金を支払った日から1ヶ月以内に、退職所得の源泉徴収票を本人に交付することが法律で義務づけられています。

多くの場合、退職時の最終出社日や、退職金の振込通知とあわせて郵送・手渡しされます。「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば自動的に発行されるため、特に自分から請求しなくても届くのが通常です。


何に使う?

①確定申告が必要な場合の添付書類

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、原則として確定申告は不要です。ただし、以下のようなケースでは確定申告を行うことがあり、その際に退職所得の源泉徴収票が必要になります。

  • 申告書を提出し忘れて20.42%が源泉徴収され、還付を受けたい場合
  • 医療費控除・住宅ローン控除など、他の控除とあわせて申告する場合
  • 退職した年の他の所得と合わせて申告する必要がある場合

②住宅ローンなどの審査書類

住宅ローンや各種ローンの審査で、年収・資産状況を証明する書類として提出を求められることがあります。

③転職先への提出(必須ではない)

給与の源泉徴収票とは異なり、退職所得の源泉徴収票を転職先に提出する義務は基本的にありません。転職先が求めるのは給与の源泉徴収票(年末調整用)であることがほとんどです。ただし、求められた場合に備えて保管しておくと安心です。


紛失した場合は再発行できる

退職所得の源泉徴収票を紛失してしまっても、退職した会社に依頼すれば再発行してもらえます。

  1. 退職した会社の人事・総務(または経理)部門に連絡する
  2. 「退職所得の源泉徴収票の再発行をお願いしたい」と伝える
  3. 本人確認の上、再発行してもらう(郵送が一般的)

退職から時間が経っていても、会社側に記録が残っている限り再発行は可能です。ただし、会社によっては時間がかかる場合があるため、必要になったら早めに依頼しましょう。


給与の源泉徴収票との違い

項目 給与の源泉徴収票 退職所得の源泉徴収票
対象 在職中の給与・賞与 退職金(退職一時金)
もらうタイミング 退職時・年末 退職金受け取り後1ヶ月以内
転職先への提出 必要(年末調整のため) 基本的に不要
発行される条件 給与の支払いがあれば発行 退職金の支払いがあった場合のみ発行

退職時には、両方の源泉徴収票が別々に発行される点を押さえておきましょう。


保管しておくべき期間

法律上の明確な保管義務期間はありませんが、確定申告の見直し(更正の請求)が法定申告期限から5年間可能であることを踏まえると、退職後5年程度は保管しておくと安心です。

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よくある質問

Q. 退職所得の源泉徴収票をもらっていない気がします。もう退職して半年経ちますが大丈夫? A. 法律では退職金支払いから1ヶ月以内の交付が原則ですが、届いていない場合は退職した会社の人事・総務に確認・依頼しましょう。

Q. パート・アルバイトでも退職金をもらったら発行される? A. 雇用形態にかかわらず、退職金(退職手当等)が支払われた場合は発行対象になります。

Q. 退職所得の源泉徴収票がないと確定申告できない? A. 退職所得の受給に関する申告書を提出済みで確定申告が不要なケースでは、必須ではありません。ただし確定申告をする場合は、正確な金額を記載するために用意しておくのが望ましいです。

Q. 複数回転職した場合、それぞれの会社からもらえる? A. はい。退職金を受け取った会社ごとに、それぞれ発行されます。


まとめ

  • 退職所得の源泉徴収票は、退職金を受け取った人に会社が必ず発行する法定書類
  • 退職金支払いから1ヶ月以内に交付されるのが原則
  • 確定申告・ローン審査などで必要になることがあるため大切に保管する
  • 紛失しても退職した会社に依頼すれば再発行可能
  • 給与の源泉徴収票とは別の書類で、転職先への提出義務は基本的にない

退職金関連の書類・手続きが一通り整理できたら、あとは転職活動を本格化させるだけです。


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この記事は2026年9月時点の制度をもとに作成しています。詳細な取り扱いは勤務先・税務署にご確認ください。