「退職したのに、最後の給与が振り込まれていない」「支払日を過ぎても連絡がない」「会社の経営が怪しいと聞いて不安」

退職後の給与未払いは、決して珍しい問題ではありません。この記事では、対処法を整理します。


給与の支払いは労働基準法で義務付けられている

労働基準法第24条により、賃金は毎月1回以上、一定期日に全額を支払うことが義務付けられています。退職者に対しても、この原則は変わりません。

さらに、退職者から請求があった場合、会社は7日以内に賃金を支払う義務があります(労働基準法第23条)。


給与未払いが発生する主な原因

  • 会社の資金繰りの悪化
  • 事務手続きのミス・遅延
  • 退職者への支払いを意図的に後回しにしている
  • 会社が倒産・廃業した

給与が振り込まれない場合の対処法

①まず会社に確認する

支払日を過ぎても振り込まれない場合、まずは人事・経理担当者に確認の連絡を入れましょう。

確認の伝え方例:

「〇月分の給与について、〇日が支払日と
認識しておりますが、まだ確認できておりません。
お手数ですが、状況を確認いただけますでしょうか」

②書面で請求する

口頭での確認だけで解決しない場合、内容証明郵便で未払い賃金の支払いを請求しましょう。証拠を残すことができます。

③労働基準監督署に相談する

会社が誠実に対応しない場合、労働基準監督署に相談することで、是正勧告等の対応をしてもらえる可能性があります。

  • 相談は無料
  • 給与明細・雇用契約書・タイムカード等の証拠を持参する
  • 悪質な場合は是正勧告・指導が行われる

④弁護士に相談する

労働基準監督署での対応でも解決しない場合、弁護士に依頼して内容証明の送付・訴訟提起等の法的手段を取ることができます。

▶ 弁護士法人ガイアに無料相談する 弁護士が直接対応。未払い給与の請求・交渉もLINEで気軽に相談できる。


未払い賃金の時効

未払い賃金の消滅時効は3年です(2020年の民法改正以降、賃金請求権の時効が延長されました)。退職後でも、時効が完成するまでは請求可能です。


会社が倒産した場合:未払賃金立替払制度

会社が倒産し、給与を支払う能力がない場合、国の「未払賃金立替払制度」を利用できる可能性があります。

項目 内容
制度概要 独立行政法人労働者健康安全機構が、未払い賃金の一部を立て替えて支払う制度
対象 倒産した会社に雇用され、未払い賃金がある労働者
立替払いの上限 未払い賃金の8割程度(年齢により上限額あり)

退職代行を通じて退職した場合の給与未払い

退職代行を利用して退職した場合も、給与の支払い義務に変わりはありません。未払いが発生した場合は、退職代行の担当者(弁護士法人系であれば弁護士)に相談することで、請求交渉を依頼できます。

詳しくは薬剤師の退職代行おすすめ10選をご覧ください。


給与明細・雇用契約書は必ず保管しておく

未払い賃金を請求する際、証拠となる書類が重要になります。

  • 給与明細(複数月分)
  • 雇用契約書・労働条件通知書
  • タイムカード・勤怠記録
  • 銀行口座の入金履歴

退職前・退職後を問わず、これらの書類は大切に保管しておきましょう。

→ 詳しくは薬剤師の内定通知書と労働条件通知書の違いを参照してください。


よくある質問

Q. 給与未払いのまま次の転職活動を始めても大丈夫ですか? A. 問題ありません。転職活動と未払い賃金の請求は並行して進められます。

Q. パート・派遣薬剤師でも未払い賃金は請求できますか? A. できます。雇用形態に関わらず、賃金支払いの義務は同様に適用されます。

Q. 未払い賃金を請求すると、次の転職の際に会社に問い合わせが行きますか? A. 通常、転職先が前職に未払い賃金の有無を確認することはありません。

Q. 退職金も未払いの場合、同じ対応でいいですか? A. 退職金は就業規則等に基づく請求権のため、多少扱いが異なりますが、労働基準監督署・弁護士への相談という基本的な流れは同様です。


まとめ

  • 賃金の支払いは労働基準法で義務付けられている
  • 退職者からの請求には7日以内に支払う義務がある
  • 未払いの場合は会社への確認→内容証明→労働基準監督署→弁護士の順で対応する
  • 未払い賃金の時効は3年
  • 会社が倒産した場合は未払賃金立替払制度を利用できる可能性がある

給与の未払いは労働基準法違反であり、退職者にも正当な請求権があります。諦めず、段階を踏んで対応してください。

▶ 弁護士法人ガイアに無料相談する 未払い給与の請求についてLINEで無料相談。


関連記事


この記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。